「TOEICの勉強に英会話レッスンは効果的なのか?」この疑問に、950点を持つ僕の経験と知識を基に答えていきます。
TOEICスコアアップを目指す方にとって、効率的な学習方法を選ぶことは非常に重要です。この記事では、TOEICと英会話の違い、それぞれの特徴、そしてTOEIC対策における英会話の位置づけについて詳しく解説していきます。さらに、TOEICスコアを効果的に上げるための学習方法も紹介します!ちなみにここでのTOEICはL&Rテストのことです。
なぜTOEIC対策に英会話レッスンは向かないのか
TOEIC対策と英会話レッスンは、一見すると似ているように思えるかもしれません。確かに、どちらも英語力を測る・向上させるためのものですが、その目的や内容には大きな違いがあります。
TOEICテストの特徴と求められるスキル
TOEICテストの特徴をより詳しく見ていきましょう。TOEICは大きく分けて、リーディングセクションとリスニングセクションの2つから構成されています。
リスニングセクションは、写真描写問題、応答問題、会話問題、説明文問題の4つのパートで構成されています。ここでは、様々なビジネス場面での会話や説明を聞き、内容を正確に理解する能力が試されます。英語のネイティブスピーカーが話す自然な速度の英語を理解する必要があります。
リーディングセクションは、文法・語彙問題、文章完成問題、読解問題の3つのパートに分かれています。ここでは、ビジネス文書や広告、Eメールなどを読み、内容を正確に理解する能力が求められます。時間内に多くの問題を解く必要があるため、素早く正確に読む力も重要です。
この形式からわかるのが、英語の「聴く・読む」という受動的なスキルを試しているのがTOEICだということです。効率的なTOEIC対策を追求すると、インプットの学習時間が多くなります。
英会話レッスンの特徴と学習内容
一方、英会話レッスンの特徴と学習内容はTOEICとは大きく異なります。
英会話レッスンは、その名の通り会話中心の学習アプローチを取ります。実際に英語を使ってコミュニケーションを取ることが主な目的です。レッスンでは、様々なトピックについて会話をしたり、ロールプレイを行ったりします。
発音とイントネーションの練習も英会話レッスンの重要な要素です。正しい発音で話すことで、相手に伝わりやすくなります。また、イントネーションは意味や感情を伝える上で重要な役割を果たします。
英会話レッスンでは、TOEICと「真逆」とも言える、リアルタイムでのコミュニケーション能力の向上やアウトプットの実践に重点が置かれます。相手の話を聞いて即座に理解し、適切に応答する能力を養います。これは、実際の会話で非常に重要なスキルです。
以上のように、TOEICは受動的でインプット学習が多めなのに対し、英会話レッスンは能動的でアウトプットの機会が多いという大きな違いがあります。
英会話スキルがTOEICスコアに与える影響
では、英会話スキルはTOEICスコアにどのような影響を与えるのでしょうか。僕の経験から言えば、その影響は限定的です。
スピーキング力とTOEICスコアの相関関係は、それほど強くありません。TOEIC L&Rテストではスピーキング能力を直接測定しないため、英会話が上手な人が必ずしも高得点を取れるわけではありません。実際、僕の周りにも英会話は得意だけどTOEICの点数が思うように伸びない人がいます。
ただし、リスニング力向上における会話練習の効果は無視できません。英会話を通じて様々な発音やアクセントに慣れることで、TOEICのリスニングセクションでも理解力が向上する可能性があります。僕自身、英会話レッスンを始めた後、TOEICのリスニングセクションの点数が少し上がった経験があります。
しかし、語彙力増強に対する英会話レッスンの効果には限界があります。TOEICで求められる語彙は、ビジネス英語に特化したものが多く、日常会話では使用頻度が低いものも含まれます。英会話レッスンだけでは、これらの語彙を効率的に学習するのは難しいでしょう。
文法力強化においても、英会話レッスンには課題があります。TOEICでは複雑な文法構造の理解が求められますが、英会話レッスンでは文法の細かい部分まで扱うことは少ないです。
TOEICに特化した学習と英会話学習のバランスを取ることは重要ですが、TOEICスコアアップを主目的とするなら、やはりTOEIC対策に重点を置くべきです。英会話は補完的な役割として位置づけるのが良いでしょう。
TOEIC対策と英会話学習の効果的な組み合わせ方
では、TOEICスコアアップを目指しながら、英会話スキルも向上させたい場合、どのようにアプローチすれば良いでしょうか。僕の経験から、効果的な組み合わせ方をお伝えします。
TOEICメインの学習計画を立てる
まず、TOEICスコアアップを主目的とした学習計画を立てることが重要です。TOEICの試験日を決め、そこから逆算して学習スケジュールを組みます。TOEIC対策教材を使った学習に重点を置き、毎日一定時間を確保しましょう。
英会話レッスンの比重は週1〜2程度
TOEIC学習と英会話学習の時間配分も重要です。TOEICスコアアップが主目的なら、週5日はTOEIC対策、週2日程度を英会話レッスンに充てるのが理想的です。僕の場合、平日はTOEIC学習に集中し、週末に英会話レッスンを受けていました。
ビジネス英語スキルを高める戦略として併用する
ビジネス英語スキル全般を向上させるための戦略も考えましょう。TOEICで学んだビジネス英語を、英会話レッスンで実践的に使用してみるのも効果的です。たとえば、TOEIC対策で培った語彙力をもとに、ビジネスシーンを想定したロールプレイを英会話レッスンで行うなどの工夫ができます。
TOEICスコアアップに効果的な他の学習方法
TOEICスコアアップには、英会話以外にも効果的な学習方法があります。ここでは、僕が実際に使って効果を感じた方法を紹介します。
TOEICアプリ
TOEICに特化した自習型アプリは、非常に効果的な学習ツールです。これらのアプリは、TOEICの出題形式に沿った問題を多数収録しており、隙間時間を使って効率的に学習することができます。
僕が使っていたアプリでは、リーディングとリスニングの両方の問題を扱っており、さらに単語学習機能も付いていました。通勤時間や休憩時間を利用して、スマートフォンで手軽に学習できたのが大きな利点と感じました。
また、多くのTOEICアプリは、ユーザーの弱点を分析し、その部分を重点的に学習できる機能を持っています。僕の場合、リーディングセクションの長文問題が苦手だったのですが、アプリの分析機能のおかげで効率的に克服することができました。
TOEICアプリの利点は、インプットから実践問題まで効率的な学習が可能な点です。基礎的な文法や語彙の学習から始めて、徐々に本番と同じ形式の問題に取り組むことができます。また、多くのアプリは定期的にアップデートされ、最新のTOEIC傾向に対応した問題が追加されるので、常に最新の対策を行うことができます。
僕が実際に使ったおすすめのアプリについては下記記事をご覧ください。
英語コーチング
英語コーチングは、個人の目標や弱点に合わせてカスタマイズされた学習プランを提供してくれるサービスです。短期間で目標スコア達成が期待できるため、時間のない社会人の方にとっては非常に効果的な選択肢となります。
僕も以前、英語コーチングを利用したことがあります。最初に詳細なカウンセリングがあり、自分の現在の英語力や目標、利用可能な学習時間などを細かく分析してもらいました。そして、それに基づいて個別の学習プランを作成してもらいました。
英語コーチングの大きな利点は、プロのコーチによる定期的なフィードバックです。自分では気づかなかった弱点を指摘してもらえたり、効率的な学習方法のアドバイスをもらえたりします。
英語コーチングの料金は一般的に高めです。しかし、その分リターンも大きいと言えます。短期間で効果的にスコアを上げたい場合や、自分に合った学習方法がわからない場合には、非常に有効な選択肢となるでしょう。TOEIC対策におすすめの英語コーチングについては下記記事をご覧ください。
TOEICと英会話についてよくある質問
最後に、よくある質問にお答えします!
TOEICの勉強に英会話は全く必要ないのですか?
TOEICの勉強に英会話が必要不可欠というわけではありませんが、補完的な役割はあると僕は考えています。
まず、リスニング力向上には一定の効果があります。英会話を通じて様々な発音やアクセント、スピードの英語に慣れることで、TOEICのリスニングセクションでも理解力が向上する可能性があります。
また、ビジネス英語のフレーズ習得に役立つ場合もあります。特にビジネス英会話のレッスンでは、TOEICでも頻出のビジネス表現を学ぶ機会が多いです。これらの表現を実際に使うことで、より深く理解し、テストでも活用できるようになります。
しかし、TOEICに特化した学習がより効果的であることは間違いありません。TOEICの出題形式や頻出問題に慣れること、ビジネス特有の語彙を増やすこと、速読力を鍛えることなど、TOEICに直結するスキルを伸ばすには、TOEIC対策教材を使った学習が最も効果的です。
TOEICスコアアップが目標なら、英会話よりもTOEIC対策教材を優先すべきです。英会話は補完的な役割として位置づけ、主にリスニング力の向上や学習のモチベーション維持のために活用するのが良いでしょう。
TOEIC対策と英会話、どちらを先に始めるべきですか?
この質問への答えは、個人の目的や現在の英語力によって異なります。しかし、TOEICスコアアップが目標ならTOEIC対策を優先することをおすすめします。
TOEICは特殊な形式のテストです。ビジネス英語に特化した語彙や、時間内に多くの問題を解くためのテクニックなど、TOEICに特有のスキルが求められます。これらのスキルは、一般的な英会話では身につきにくいものです。そのため、TOEICスコアアップを目指すなら、まずはTOEIC対策に集中するのが効率的です。
ただし、基礎的な英語力がない場合は、まず英会話で基礎を固めるのも一案です。英語に対する苦手意識が強い場合や、リスニングがまったくできない場合などは、英会話から始めることで英語に慣れ親しむことができます。
短期間でのスコアアップを目指す場合は、英語コーチングなどを活用してTOEIC対策に集中すべきです。TOEICの試験日が決まっていて、それまでに一定のスコアを取得する必要がある場合などは、英会話よりもTOEIC対策に時間を割くべきでしょう。
一方、長期的な英語力向上を考えるなら、両方をバランスよく学習することをおすすめします。TOEICで高得点を取ることも大切ですが、実際のビジネスシーンでは会話力も求められます。両方のスキルをバランスよく伸ばすことで、総合的な英語力を向上させることができます。
TOEIC対策と併せてビジネス場面での英会話スキルを高めるなら、下記のオンライン英会話がおすすめです。
TOEICと英会話、どちらがビジネスで役立ちますか?
実際のところ、業種や職種によって答えは異なりますが、多くの場合TOEICスコアが重視される傾向にあります。
TOEICスコアは、多くの企業で英語力の客観的な指標として使用されています。採用や昇進の基準、海外赴任の条件などにTOEICスコアが設定されているケースも多いです。僕の友人も、昇進の条件としてTOEIC800点以上が求められ、必死に勉強していました。
一方で、海外とのコミュニケーションが多い職場では英会話も重要です。たとえば、外資系企業や貿易関連の仕事、海外クライアントと直接やり取りする営業職などでは、流暢な英会話能力が求められます。僕自身、以前勤めていた会社で海外クライアントとのミーティングを任されたことがありますが、その際には英会話力が非常に役立ちました。
英語をバリバリ使う企業では、転職の際に「TOEICスコア+実践の経験」が求められることが多い印象です。
理想的にはTOEICと英会話の両方のスキルを磨くことが望ましいです。ただし、限られた時間や資源の中では、自分のキャリアプランや現在の仕事内容に応じて、どちらにより注力するかを決めるのがおすすめです。
TOEICの勉強だけで英会話力も向上しますか?
正直に言って、TOEICの学習だけでは会話力の向上は限定的です。TOEICと英会話では求められるスキルが異なるため、TOEICの勉強だけで流暢に英語を話せるようになることは難しいでしょう。
確かに、TOEICの学習を通じてリスニング力は向上します。ビジネス場面での会話や説明を聞き取る問題が多いため、英語を聞き取る能力は確実に伸びます。僕自身、TOEICの勉強を始めてから、映画やニュースの英語がより理解しやすくなったという実感があります。
また、語彙力や文法力も向上します。TOEICでは幅広いビジネス英語の語彙が出題されるため、これらの学習を通じて語彙力が増強されます。文法についても、正確な理解が求められるため、しっかりと身につきます。
しかし、TOEICで高得点を取得しても、必ずしも流暢に会話できるわけではありません。理由は単純で、TOEIC L&Rテストではスピーキング能力を直接測定しないからです。実際に英語を話す練習をしなければ、頭で理解していても口から言葉が出てこないという状況に陥りがちです。
スピーキング力は別途訓練が必要です。英語を話す機会を意識的に設けない限り、TOEICの勉強だけでは会話力は向上しにくいでしょう。僕も以前はTOEICの勉強ばかりしていましたが、実際に海外の人と話す機会があった時に言葉が出てこず苦労した経験があります。
まとめ:TOEICスコアアップには特化した対策が必要
ここまで、TOEICと英会話の関係、そしてTOEICスコアアップのための効果的な学習方法について詳しく見てきました。
TOEICはビジネス英語に特化したテストであり、受動的なスキルである読解力やリスニング力が求められます。一方、英会話はコミュニケーション能力とアウトプットスキルの向上に重点を置いています。この違いを認識することで、それぞれに適した学習方法を選択できます。
TOEICスコアアップという目標に向かって頑張っている皆さん、ぜひこの記事で紹介した方法を参考にして目標達成を目指してください!